
センスに才能はいらない?必要なのは「経験値の集め方」

自分にはセンスがないから…
そう思って、デザインや表現をあきらめたことはありませんか?
でも、センスとは才能ではありません。
誰でも磨けるもの。
もっと言えば、センスは経験値の積み重ねでできています。
この記事では、センスの正体をひもときながら、
「どうやってその経験値を集めればいいのか」
その道筋を整理してみました。
センスの正体とは?


センスがある人って、特別な“感覚”を持っているように見えます。
でも実際には、以下のような具体的なスキルや知識の積み重ねで成り立っています。
- 色彩の知識と配色のバランス感覚
- フォント選びや文字間の調整(カーニング)
- レイアウトや余白の取り方
- 写真の選定や補正・構図
- ブランドやコンセプトの解釈力
- トレンドの観察と再現力
これらを一つひとつ身につけていくことで、
いつのまにか「センスあるね」と言われるようになります。
センスの成長を“レベル制”でとらえる


センスは一気に完成するものではありません。
ゲームのように、段階的にスキルを積み上げていくものです。
レベル | 状態 | やること・目指すこと |
---|---|---|
Lv.1 | ツールが使える | Figma・Photoshopなどを基本操作できる |
Lv.2 | 再現できる | 他人のデザインを近い形で再現できる |
Lv.3 | 意図して作れる | 目的やターゲットに合わせた設計ができる |
Lv.4 | ブランドを表現できる | サービスの世界観をビジュアル化できる |
Lv.5 | 美しさで惹きつける | 洗練されたデザインで評価される |
Lv.6 | 影響を与える | 業界にインスピレーションを与える表現ができる |
「自分はいまどのレベルか?」を見極めて、
その次のレベルに進むための要素を1つずつ習得していきましょう。
経験値を貯める「具体的なクエスト」


センスを磨くには、具体的なスキルごとにクエスト化するのがおすすめです。
行動に落とし込みやすく、継続も楽になります。
配色センスを磨く
配色サイト(例:Coolorsなど)で1日1パターンをFigmaで再現+アレンジ
週に1つWebサイトの配色を分解してストック化するのも◎
「名刺デザイン」など配色練習の小さなアウトプットをして、ストック
文字センスを磨く
同じ見出し+本文の構成を、フォントだけ変えて3パターン作成
(例:Noto Sans / Zen Maru Gothic / Shippori Mincho)
印象の違いや読みやすさを比較してまとめる
- SNSで発信もおすすめ
「カーニング練習ツール(例:https://type.method.ac/)」を使って1日1回チャレンジ
点数や感覚を記録していくと上達が実感できる
- カーニングとは、文字と文字の“隙間”を整えること。
微妙な間隔の違いが、読みやすさや“プロっぽさ”に直結する大事な調整です。
レイアウト力を鍛える
ギャラリーサイト(Muuuuu、LP Arch、SANKOU!など)から好きな1ページを選び、Figmaや手描きでワイヤーフレーム化し、「どこに何が置かれていて、なぜそうなっているか」を解説付きで残すと深く理解できる
同じ内容のバナーやLP冒頭を、余白の取り方だけを変えて3パターン作る
「詰める/普通/広め」のように意図して差をつけて比較する
世界観を構築する力をつける
写真1枚・フォント1種・カラー2〜3色を選び、それだけでLP風の1画面デザインを制作
- 制限を設けることで世界観の統一力が養われる
好きなブランド(例:北欧雑貨、アパレル系など)を選び、色・フォント・写真の傾向を分析して、それをもとにLPまたはSNS画像などを模写&アレンジする
センスを磨くための「順番」と「意識」
磨き方のコツは、一度に全部やらないこと。
- いまの自分のレベルを把握する
- 次に必要なスキルを1つに絞る
- それを集中して短期間で実践する
これだけで「なんとなく」の学習が、「身につく」学習に変わります。
おわりに



センスは、才能でもセンスの良さでもなく、
日々の小さなスキルの積み重ねで育ちます。
大切なのは、センスがある人になろうとすることではなく、目の前の小さなスキルを着実に習得すること。
経験値は、日々の小さな行動でたまっていきます。
「考える × シンプル × すぐ動く」このサイクルを回せば、センスは必ずついてきます。