「プロジェクトマネージャーは船長である」と考えるとわかりやすいかもしれないです。船長の役割は、航海の目的地、進行上のリスクを事前に発見させ、どうするか道を示すことです。
その役割のはずの船長がみずから、帆を張ったり、レーダーのチェックをしたり、調理室で料理をしたりと細かな作業までを行っていたらどうでしょうか?
そんな船長では、クルーは誰もついていこうとは思わなくなります。船長とういう役割を全うすることが、クルー全体の安心と効率的な作業を生み出します。
任せるべき仕事は、担当者へ任せて細かな決定はすべて裁量権を渡し、その場で解決を促して自主性を強化しましょう。
プロジェクトマネージャーがやってはいけない8つのコト
明確なコミュニケーションの欠如
プロジェクトの目的、期限、および期待を明確に伝えないと、チームメンバーは混乱し、効果的に仕事を進めることができなくなります。
大枠の決定はプロジェクトマネージャーしか行なえません。コミュニケーションは明確にし、その場その場で簡潔に完了させていかないとタスクは片付かず、滞る一方です。
マイクロマネジメント(細かいことまで手を出しすぎる)
チームメンバーのすべての動きを監視し、過度に制御しようとすると、信頼と自主性の欠如に繋がります。
裁量権を譲渡し、プロジェクトの進行の一部を任せましょう。
一人ではプロジェクトを成功させられません。役割を明確にして信頼しましょう。
適切なリソース提供の欠如(指示は時間と行動をセットで)
チームに必要なリソースやツールを提供しないと、プロジェクトの進行が妨げられます。
たとえ中々リソースが確保できなかったとしても、現実問題として必要な工数は存在します。
その事実を受け止めて、どのように解決するかをまずは事実ベースで相談しましょう。
フィードバックと評価の欠如(優先順位や内容を評価しないと道を間違えてしまう)
チームメンバーに定期的なフィードバックや評価を提供しないと、彼らのパフォーマンスとモチベーションに悪影響を与えます。
社会人だから…などの当たり前と思う指標は、実は人それぞれ違うものです。己の正義は誰しもが持っていて、それは少しずつ形が違います。
明確にフィードバックを返し、優先順位や評価をしていかないと、それぞれの正義のもとに道が作られてしまい、悪い結果につながる可能性があります。
リスク管理の欠如(転ばぬ先の杖を持たないとただ怪我をする)
予期せぬ問題やリスクを適切に評価、管理しないと、プロジェクトは困難に直面した時に、解決どころか大怪我を負うでしょう。
リスクを管理することは先々のリソース確保に繋がります。今が良くても、将来大怪我を追ってしまうようではプロジェクトを守ることはできません。
柔軟性の欠如(マニュアル通りにいかないことはたくさんある)
変更や未予期の問題に対して柔軟でないと、プロジェクトの進行に影響を与える可能性があります。
作ったレールに縛られすぎないように、向かうべき先が変わった場合は、レールを敷き直したり、別の交通手段に変えたりして、柔軟に対応しましょう。
予定調和にいかないのがプロジェクトです。その点は最初から見込んでおきましょう。
学習・成長の機会提供の欠如(成長しないことにモチベーションは生まれない)
チームメンバーに成長と学習の機会を提供しないと、長期的にはチームの士気と効率が低下します。
人は「進んでいる」感覚を楽しむ生き物です。レベルが上がっていくことや、タスクをどんどん消化するなど、目に見える形で進んで行くことで士気が高まります。
学習や成長の機会を与えることもプロジェクトマネージャーの重要な役割です。
責任から逃れる。いいわけをする。
(他のプロジェクトがあるから…などの責任逃れは信頼を失う)
ミスや遅延が発生した場合に責任を他の人やコトに押し付けると、信頼と尊重を失う可能性があります。
いいわけにしてしまいがちな事としては「忙しい」「突然〇〇から言われた」「知らなかった」「やったことがない」などです。
これは人として考えればもちろん同情されるべき項目ですが、プロジェクトマネージャーとしては信頼を失ってしまう共有の仕方となってしまいます。
このようなネガティブな共有はせずともプロジェクト管理は可能です。やるべきことのゴールを示し、その工程を見守り、評価・決定をして、安心を与える環境作りを行い進行していきましょう。